平成23年4月1日
平成23年度~平成27年度
岡山大学の男女共同参画の推進するための基本計画を策定しました。
この計画は、岡山大学のポジティブアクションであるとともに、男女共同参画の実現に向けた具体的な行動指針でもあります。
今後、この計画(Plan)を確実に実行(Do)していくとともに、必要な評価(Check)と改善(Action)を図ることで、岡山大学の全ての構成員が一丸となった男女共同参画社会の実現に取り組みます。
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男女共同参画推進基本計画
基本理念
岡山大学は、高度な知の創成と的確な知の継承を通じて、個人が性別にかかわらず能力を発揮し活躍することができる場を築くとともに、男女共同参画社会の実現と人類社会の発展に貢献することを目指す。
基本方針
- 教育・研究および就労における男女の均等な機会の保障
- 教育・研究および就労と生活との両立支援
- 男女共同参画の視点に立った人材育成
- 男女共同参画に関する意識改革
- 男女共同参画に関する取組における地域社会との連携
行動計画
1.教育・研究および就労における男女の均等な機会の保障
(1)意思決定機関への男女共同参画の実施
役員、部局執行部、全学委員会等の大学の意思決定機関における男女比率について、大学教職員の男女比率を考慮して比率改善に努める。
(2)女性教員増加のための取組
- 文部科学省科学技術人材育成費補助金『女性研究者支援モデル育成』事業「学都・岡大発 女性研究者が育つ進化プラン」を平成23年度まで実施し、女性研究者が研究と出産・育児等を両立し、その能力を十分発揮しつつ研究活動を行えるように研究環境の整備や意識改革を行う。
- ウーマン・テニュア・トラック教員制度を引き続き実施し、女性教員を積極的に雇用・育成する。
- 平成21年度に「学都・岡大発 女性研究者が育つ進化プラン」において作成した「10年後には自然科学系女性教員の割合を20%とすることを目指す」という数値目標の達成に向けて、基本計画終了時点での新規採用における女性教員比率や職階別の女性教員比率等の目標を設定し、その達成状況を毎年点検する。
- 各部局においては、基本計画終了時点での女性教員の割合に関する具体的目標を設定し、数値目標の達成に向けて、新規採用における女性教員比率や職階別の女性教員比率等の目標設定を検討する。
(3)女性職員の昇進の促進
能力を適正に評価した上で女性職員を積極的に昇進させ、総括主査(課長補佐)以上の管理職に占める女性比率の増加に努める。
(4)教員の採用・昇進および業績評価における不利益排除
- 教員の採用・昇進における男女格差がないか、また業績評価において性別による差別等が生じていないかを定期的に点検し、格差や差別がある場合には改善する。
- 教員の採用・昇進および業績評価においては、研究者としてのキャリアの期間に見合った実績の量的評価に加え、これまでの本人の出産・育児・介護等の事情を考慮することを検討する。
(5)教職員の育成
教職員に対する学内外における研修機会を拡大するとともに、メンター制度および相談制度を整備し、教職員の育成に努める。
(6)意見・要望をくみ上げる仕組みの整備
男女共同参画に関する施策の策定や実施について教職員および学生から意見や要望を積極的にくみ上げる仕組みの整備を検討する。
2.教育・研究および就労と生活との両立支援
(1)職場環境の見直し
- ワーク・ライフ・バランスの観点に立ち、これまでの就労環境を見直す。
- 超過勤務縮減、計画的な会議開催等を図るとともに年次有給休暇の取得を促進する。
(2)育児等の環境の整備
- 次世代育成に関する教職員のニーズを把握し、学内の保育所や学童保育を整備・充実するとともに、その他の育児支援の諸策を検討し、実施する。
- 出産・育児・介護等により研究時間の確保が困難な教員に対しては、必要に応じて研究支援員等の補助要員を配置するとともに、学内委員会委員等の負担の軽減を図る。
(3)休暇・休業制度の利用促進
- 教職員が育児休業・介護休業等を取得しやすいような職場環境の整備に努める。特に、男性の育児休業の取得を奨励する。
- 産前・産後休暇および育児休業中の教職員に対して代替要員を確保するとともに、教職員の間での制度の周知を図る。
- 休業中および復職時の支援の向上に努める。
3.男女共同参画の視点に立った人材育成
(1)女性が少ない分野における女子の進学促進
中高生向けのセミナー等の開催および学内外で活躍している女性の活動を紹介する等して女性が特に少ない分野における女子の進学を促進する。
(2)女性が少ない分野における女性研究者の増加への取組
女性が特に少ない分野における研究者数を増加させるため、本学の学生に対し研究者との交流の場や大学院進学、研究者のキャリアに関する情報等の提供を積極的に行うことを検討し、実施する。
4.男女共同参画に関する意識改革
(1)教職員を対象とした男女共同参画・次世代育成支援に関する啓発活動
- 教職員に対して男女共同参画および次世代育成支援に関する意識改革を目的としてシンポジウムやセミナーを開催し、教職員研修を行う。
- 特に管理職員を対象として男女共同参画および次世代育成支援に関する意識改革を目的としてシンポジウムやセミナーを開催し、研修を行う。
(2)男女共同参画のための取組に関する広報活動
本学における男女共同参画のための取組に関して、ホームページ、ニュースレター、パンフレット、ポスター、報告書等を活用して学内外に対して広報活動を行う。
(3)次世代育成支援制度の広報と利用の促進
本学における次世代育成支援に関して、ホームページ、ニュースレター、パンフレット、ポスター、報告書等を活用して学内外に対して広報し、制度の周知を図るとともに利用を促進する。
(4)男女共同参画に関する現状および教職員・学生の意識・実態の把握と公表
- 男女共同参画に関する基本的なデータを定期的に調査・分析し、ホームページ等で公表する。
- 教職員および学生の男女共同参画への意識と実態を把握することを目的として定期的に調査を行い、その結果をホームページ等で公表する。
(5)次世代育成支援に関する現状の把握と公表
- 次世代育成支援に関する現状および教職員の意識と実態を定期的に調査し、ホームページ等で公表する。
- 次世代育成を支援する文化の進展度合いを部局単位で点検するための仕組みを検討する。
(6)学生を対象とした男女共同参画に関する意識改革
ジェンダー学や男女共同参画、女性のキャリア支援に関する授業科目の提供およびセミナーの開催により、学生の意識改革を図る。
5.男女共同参画に関する取組における地域社会との連携
地域社会との連携
地域の自治体・教育機関・企業等と連携して、本学における男女共同参画および次世代育成支援に関する意識啓発、育児支援等を進める。
男女共同参画推進体制の整備と計画期間
1.推進体制の整備
- 本行動計画の実施に当たっては、既に存在するダイバーシティ推進本部に加えて本学における男女共同参画の推進を目的とした全学的な委員会の設置を検討する。
- 各部局において、ダイバーシティ推進本部男女共同参画室および次世代育成支援室と協力して男女共同参画の推進を担当する部署を置く。
2.推進担当組織
- 男女共同参画の推進を目的とする全学的な委員会は、全学的な男女共同参画に関す取組について審議・決定する。
- ダイバーシティ推進本部次世代育成支援室は、上記委員会および各部局の男女共同参画推進部署と連携して教職員の育児環境支援等の次世代育成支援の側面に関わる男女共同参画事業を実施する。
- ダイバーシティ推進本部男女共同参画室は、上記委員会および各部局の男女共同参画推進部署と連携してその他の男女共同参画事業を実施する。
3.計画期間の設定・評価
- 行動計画の計画期間は、平成23年度から平成27年度までの5ヶ年とする。
- 本学および各部局は、平成23年度から平成27年度までの計画期間の目標と年度ごとの計画を設定し、年度ごとの達成状況を点検評価する。
- 行動計画の達成状況については平成25年度に中間評価を実施する。
- 本行動計画終了後は、第3期中期計画との連動により新たな行動計画を策定することを検討する。