平成27年4月1日に採用された第6期WTT教員3名を紹介します。
5年間の任期を終え、3名の内2名は令和2年4月1日付でテニュア教員として採用し、1名については、他機関へ転出しました。
根本 理子ねもと みちこ
所属/職名
環境生命自然科学学域(農) / 准教授(令和2年4月1日 テニュア教員へ)
最終学歴
東京農工大学大学院工学府生命工学専攻 博士後期課程修了
前職
(独)国立病院機構 名古屋医療センター 流動研究員
研究内容
生物が形成する鉱物はバイオミネラルと呼ばれます。バイオミネラルは、人工合成困難な構造、組成を持ち、様々な優れた性質を示す機能性材料です。バイオミネラルの形成機構解明は、材料科学およびナノテクノロジー分野の発展に貢献することが期待されます。私は遺伝子・タンパク質の網羅的解析手法をベースに、バイオミネラル形成機構の解明を目指した研究を行っています。
WTT3年間を振り返って
小布施 祈織おぶせ きおり
所属/職名
環境生命自然科学学域(工) / 准教授(令和2年4月1日 テニュア教員へ)
最終学歴
京都大学 大学院理学研究科 博士後期課程修了
前職
東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 助教
研究内容
自然現象にかかわる諸問題を数理的な立場から理解することを目標に、研究を行っています。たとえば、惑星大気運動の数理モデルとして最も基本的な回転球面上2次元乱流における帯状構造の形成メカニズムを、基礎方程式の解の性質の議論を通して明らかにすることを目指しています。また、生物の体内外における構造形成の数理モデリングにも取り組んでいます。
WTT3年間を振り返って
5年間の感想を簡潔に一言で表現するならば“疲れた”以外の選択肢はありません。常に忙しく, 常に眠く, 常にいっぱいいっぱいで, 常にとっ散らかっていました。もう少し詳しく表現するならば, “たくさんのことを学ぶ機会と時間を与えてもらえたことに感謝している”が最適でしょうか。学部に所属して講義を担当したり, 卒論や修論の学生を指導したり, 研究会を主宰したり, WTTを通して親しくなった友人とこれまで想像もしなかった分野の共同研究を開始したり…,この5年間で未知のことをたくさん経験しました。これまで小人数または単独での研究活動しかしたことがなかった私の世界が広がり, 視野が広がり, 研究における交友関係が広がりました。自分の無能さを痛感すると同時に, ほんの少しの自信も手に入れました。また, WTTや所属学科を通して, 社会に所属するという実感を得たことも大きな出来事でした。これからも, 5年間で経験したことを活かしつつ,さらに多くのことを学んでいきたいと思っています。
田村 生弥たむら いくみ
所属/職名
大学院環境生命科学研究科 環境科学専攻 循環型社会形成学講座 / 助教(特任)
最終学歴
徳島大学大学院 総合科学教育部地域科学専攻
前職
独立行政法人国立環境研究所環境リスク研究推進室 特別研究員
研究内容
私たちは日常的に医薬品、化粧品、洗剤などを使用しています。これらに含まれる化学物質は環境中に出て、悪影響を与える可能性があります。私はこのような物質が環境中でどこに行き、どのように変化し、生物などにどのような影響を与えるかを知るため、分解性試験や環境中濃度モニタリング、バイオアッセイなどを用いた環境動態や生態リスクの研究を行っています。
WTT3年間を振り返って
この度WTT教員のチャンスをいただき出身地である岡山へ帰ってこられました。着任したばかりですが、事務の方々や教員の皆様にいろいろとお世話になっており、少しでもお返しできるよう研究や教育に励んでいきたいと思います。これまでの自分の専攻を生かしつつ、幅広い分野の方々がいらっしゃる環境生命科学研究科でさまざまなことを吸収し、成長していきたいと考えています。
(2020.3.31 他機関へ転出)
所属研究室の先生方をはじめとする多くの先生方、および男女共同参画室の皆様の温かいサポートのおかげで、思う存分研究に打ち込むことができ、充実した5年間を過ごすことが出来ました。この場をお借りして感謝申し上げます。また、個性豊かな学生さんたちを含め、素晴らしい共同研究者にも恵まれ、切磋琢磨しながら研究を進めることができました。この恵まれた研究環境に感謝しつつ、これからもオリジナリティを大切にして研究に取り組んでいきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。