男女共同参画室初の介護セミナーとして開催した本セミナーは，長崎大学ダイバーシティ推進センターで介護コンシェルジュとしてご活躍の内野睦美氏をお招きして，介護者になる前に知っておくべきこと，介護事例と対応策などについて，長崎大学での取り組みを通して講演していただきました。 介護の準備として，介護保険，介護サービスの概要，相談窓口，職場の支援制度について勉強し知っておくことはもちろん重要であるが，親の意向，経済状況，かかりつけ医などの情報をしっかりと知っておくこと，そのためには，介護の対象者となる家族，高齢者と常々話し合っておくことの重要性を強調された。また，介護生活をスムーズに送るために，介護が必要になった時の資金計画が重要な側面であると述べられていた。 そして介護者になったら，一人で悩まず，「人を頼る」，「介護していることをオープンにする」を基本に自治体の相談窓口，職場の支援制度などを十分に活用し，援助を受けることで，自分の人生設計を大切することも重視すべきであると話されました。人生設計の中での介護の位置づけに対して，示唆に富んだお話しとして印象に残りました。参加者からも「仕事と介護についての両立を自分なりに考えることができる良い機会ができた」，「介護の現状を知ることによって，少し気持ちが楽になった」，「これからは，自分の生活や人生も考えながら介護を担っていきたい」などの感想が寄せられました。